去年の夏、一時帰国を諦めたので、どうしても今年の夏は帰国しようと決めていました。
渡航の際に頭を悩ませたのは、オランダでの私のワクチンスケジュールです。
丁度、夏休みに入る前のタイミングとワクチンスケジュールが重なりました。
アムステルダムは、どこもいっぱいで日本の渡航日までに間に合わず、ユトレヒトの会場まで行きました。
そして渡航日6日前に2回目のモデルナワクチンを接種しました。
モデルナのワクチンは副反応が強く、案の定、38度の発熱がありました。
この発熱したことがPCR検査に影響しないかどうかも心配でした。というのも、日本政府の要請するPCR検査の形式はオランダ式とは違うので自費になります。この検査の前に三重奏リハーサルを入れていましたが、直前に共演者からキャンセルの申し出がありました。
オランダでは、室内で1.5Mの距離を保てるとマスクを外してしまうので、共演者が100%陰性かどうかもわからず、検査直前でうつされたらどうしよう、でも、マスクをして演奏して欲しいとまで頼むのはいくら同僚でも失礼になるのではないか・・などと悩んでいたので、正直、キャンセルになったのは有難かったです。
そんな訳でPCR検査前はほぼ予定していたことをキャンセルし、結果、親子共に陰性で無事に日本への飛行機に搭乗することが出来ました。
この搭乗日もワクチンのスケジュールと息子の学校の兼ね合いで長いこと悩みました。
コロナ感染を考えるとやはり週末は避けたい、と思い金曜日の便にしました。
まさか、このフライトがその後、オランダのニュースになるとは思いもしませんでした。

出発するアムステルダムのスキポール空港は今まで見た中で一番空いていました。
空港は空いていたのに、私達のゲートはかなり混んでいて、しかも日本人の比率より、外国人の比率が多いので、この時期に何でだろうと不思議に思っていました。
一体なんの理由で、こんなに多くの外国人がわざわざ日本へ渡航するのかと考えていたら、機内の80%の搭乗者はオリンピック選手でした。
中にはデルタ株が猛威を振るっている国名が背中に書いてある選手もいて不安になりました。
しかし、私の近くに座っていたオリンピック選手達は、ほぼ全員FFP2マスクを着用、話をすることもなく、各自が食事と睡眠に気を付けている印象でした。今、考えるとオリンピック前の緊張感の漂った雰囲気がありました。
私自身は2回目接種を終えたばかりでFFP2マスクを着用していましたが、あまりにも耳の部分がきついので、日本のN95マスクに変えて、その下にフィルターを入れて、フェイスシールドも着用しました。息子には花粉用メガネを持って来ていたのですが、本人がしたくなかったのでマスクのみにしました。そして私が通路側、息子を窓側にしました。
機内で不安になったのは、KLMのオランダ人乗務員が不織布のブルーマスク一枚で動き回り、乗客にたくさん話しかけていました。

*私達の搭乗した便には6人のコロナ陽性オランダチームのオリンピック選手が乗っていたことが判明、そして、その後の調査でKLM乗務員は一人もPCR検査をしていないことが明らかになりました。

飛行機は、一般客が先に降りました。
飛行機を降りて、まず一番始めに目をしたのは防具服、フェイスシールドとマスクをした日本の検疫の方々です。
今、思うとオリンピック選手と重なり、検疫の一番忙しい時期に帰国したんだと思いますが、検疫の方々は、本当に丁寧で、日本に帰ってきたな、と思いました。
帰国後すぐのPCR検査は唾液のものなので、検査の30分前は飲食してはいけません。ですが、オリンピック選手達の検査が先になり、私達の検査が一体いつになるのかわからず、飲食のタイミングまでは頭が廻りませんでした。
もし陽性になった場合は療養施設に連れていかれるのか・・など心配しましたが、無事に陰性を確認出来て、隔離ホテルで3日間過ごしました。

ホテル隔離が終わり、自宅隔離に入りゆっくりしていた頃に、同じ日に搭乗していたテニスのオランダ選手が陽性になったニュースを見ました。
アムステルダム→成田便、日にちも同じ、便名も一緒です。
幸い、私は最悪な状況を考えて、飛行機後部席の最終列を予約し、偶然にもオランダ人選手達とは離れた席にいました。オランダチームからの陽性者が6名です。

専門家は機内での感染の可能性は高くないとの見方をしていますが、オランダの保健機関RIVMはマスク効果を重要視せず、こういったポジションにいる人の誤った判断で何年間も準備してきた選手の大事な舞台が奪われてしまうのも可哀そうに思います。
その後の報道で、オランダ五輪委員会が陽性選手の日本の10日間隔離状況について不満を述べていました。
渡航→オリンピック選手として特例の隔離ナシで入国→選手村入り、または他の滞在地に移動して数日経つ→陽性判明→10日間隔離→隔離状況に対して不満・・・
オランダ側の報道では、6名はそれぞれ違う競技の選手達や報道関係者、唯一共通するのがKLM便でした。

隔離ではホテル滞在でしょうし、陽性になったら隔離されることはオリンピック規定に入っていたはずです。
オランダではコロナに感染しても基本的に隔離施設が無いので、自宅隔離になります。
そのような緩い判断をされる国から来て、隔離状況を受け入れられないのなら、ワクチン接種済だからと慢心しないで感染しないようにベストを尽くすべきです。
もちろん、オリンピックチームの搭乗した便のKLM乗務員がPCR検査をしていなかった事実は誰も予想出来ませんでした。(搭乗前に一番私が気を付けていたのがPCR検査で、この陰性証明が無いと乗客は搭乗できません)

記事で見る限り、オランダチームはFFP2マスクではなく、オランダ国のロゴ入り布マスクをしていました。
他の国の選手達と比べて陽性者率が高いのはチェコとオランダです。

これを機会にオランダ五輪委員会も、不満を言わずに陽性になったら、日本ではこのくらい厳しく隔離をされるんだと自分たちの感染対策を猛省すべきです。

オランダでは夏休み前にワクチン効果が発揮されて感染者数が減ったのに、オランダRIVM保健機関の安易な判断でマスク着用義務を撤回し、1週間で7万人の感染者を記録しました。