昨日、オランダの公立小学校の音楽授業に参加して来ました。アムステルダム郊外の全く知らない土地の学校に呼ばれて、いきなり教室の授業に飛び込みました。学年はグループ5~7(小学校高学年)全部で3回の授業でした。
とはいっても、ミッチさんという講師の方がいてくれて、私はゲスト講師で演奏や普段の練習、演奏活動についてお話しました。
昨日の学校の例は一例ですが、びっくりしたのが学校で「立って食べる」それも、先生も食べる時間がないのか、食べながら歩き回っていること。
またひっきりなしにドアがパタンパタンと開けられて、児童が出たり入ったりするので、この子はどの教室の授業に参加するのだろう・・と思ったり、そして教室の隅にはTime Outとして使われる一人席が背中を向けて用意してあり、どうやら、騒ぎ過ぎた児童はここで反省タイムで一人で座らなければならず、タイマーがピピっと鳴るまで話しかけてはいけないようでした。
とにかく、何もかもが自由過ぎて、この自由とエネルギー有り余る子供たちを統率するのは大変だな、と実感しました。
演奏はオランダで子供たちにとても人気のある「Europapa」という歌があり、それを弾いたら、ずっと話している子供たちも一緒に歌ったりリズムを取ったりして楽しんでいました。発言にためらう児童はほぼいなくて、いろんな質問がありました。中でも「どうして楽器を顎に挟んでいるんですか?」という質問は、今まで訊かれたことがなかったので面白かったです。そして私がバイオリンを4歳から始めたことを話すと「今、何歳ですか?」という質問が多く・・予想の年齢が若かったことが昨日一番嬉しかったです笑
私が気づいたのはリベラルなオランダとは言いますが「どこまで自由を許容するか」です。自由過ぎるために躾られる部分が少なすぎて、実際、公共の場で、お年寄りのオランダ人もこんな酷い立ち振る舞いをするのか、という場面を多々見て来ました。私はゲスト講師だったので、児童をたしなめたりする勇気も出なかったですし、一緒にいたミッチさんも子どもたちのエネルギーに圧倒されていました。オランダ育児は叱らない親御さんが多く、子供の行動の許容にびっくりすることがあります。
この後、グループ5~7の児童達はコンセルトヘボウに行って実際に演奏を聴く経験をするそうです。とても無垢で可愛い子どもたちの人生にコンセルトヘボウでの鑑賞が豊かな経験となることを願っています。