今年の夏は、いろんなことがありました。私の息子も11歳になったので、留守番も出来るようになり、私の活動の範囲が拡がり充実した夏を過ごしました。

オランダで生徒さんの発表会を終え、翌日のフライトで日本へ帰国。成田空港から、そのままリハーサルをして翌日に目黒の「芸術の家」のサロンコンサートに出演しました。バイオリニストの山崎千晶さんは、音めぐりコンサートの主催者で音楽教室の頃から桐朋学園音楽大学までの長年の友人です。ピアニストの溝井麻佐美さんも同じく桐朋学園音楽大学の先輩です。

音めぐり サロンコンサート

そして今年は福島県へ2回往復しました。福島県のいわき市でのコンサートの活動により、一昨年よりいわき交響楽団の弦楽合奏の指導をすることになりました。最初に指導した際「指揮台へどうぞ」と言われて壇上に立った時は緊張しましたが、3回目となった今年はメンバーの皆さまとの信頼関係が少しずつ出来てきているような実感がありました。その翌週にいわきアリオスホールで「音楽の捧げもの」のコンサートがありました。溝井さんの企画する「音楽の捧げもの」は今年で21年目です。今年はいわき市副市長様、アリオスホールの館長様がお越しくださいました。バリトンのジェソプ・キムさんも3回目の友情出演となり日本と韓国の歌も披露して下さいました。今回演奏した歌&ヴィオラ&ピアノのトリオの編曲をしてみたのですが、バリトンとヴィオラの音域が重なっているのでアレンジも難しかったです。

お客さまが弾いている姿を描いてくれました!

また、このHPも含め、昔撮影した宣材写真を繰り返し使っていたのですが、やっと新しい写真を撮影出来ました。↓の写真は息子が撮ってくれました。(写真家=井村重人さん)

コンサートやリハーサルにくっついて来てくれた息子にも楽しんでもらいたい、と合間に、ユニバーサルスタジオや夏祭り、花火大会、親子文楽観劇、など日本の夏を満喫しました。息子は来年中学へ進学なので、今年は長めの夏休みを過ごせて良かったね、などと言いながら成田空港に向かう車中で楽しかった思い出を話していました。

大阪国立劇場の文楽

ところが、その道中で千葉県の豪雨に遭ってしまいました。私達の成田エクスプレスが千葉駅で止まってしまい、どうしようかと思いましたが2時間待って動かなかったので一旦都内へ引き返しました。私は息子と移動する場合は必ず成田に前泊しています。豪雨があった日ではなく、その翌朝の飛行機に搭乗する予定でした。あとでTVの報道で成田空港に7000人、そして私達が立ち往生した千葉駅にもたくさんの乗客が帰れなくなってそのまま夜を明かしたことを見聞きして、動いていた都内への電車に乗れて運が良かった、と思いました。千葉駅では成田エクスプレスに守られていましたが、TVで千葉駅の様子を見たら冠水が想像以上でした。翌朝どうやって成田空港までたどりつけば良いのか不安でしたが、飛行機が遅延したので、早朝の2時間が増えて本当に有難かったです。前泊する予定だった成田のホテルに送っておいたスーツケースを取りに行きたかったのですが、この状況では無理と判断して、諦めて空港に向かいました。この日はスカイライナーしか走っておらず、日暮里から普通電車で80分かけて成田空港まで行きました。千葉駅で成田エクスプレスが止まった時、乗客全員の携帯が一斉に鳴って、地震かと思ったのですが、豪雨レベル5の警報でした。日本は自然災害の多い国ということを改めて実感しました。成田のホテルも事情を話したらキャンセル料なしにしてくれました。皆さまの親切心がこういう時、身に沁みます。

演奏家は移動と本番の狭間で生きているので、今回のような経験は怖いです。まずは身の安全、情報収集→判断がとても大事だと思いました。そして音楽家としては、移動時間に余裕を持ち、本番までの時間の確保をきちんとするように心がけたいと思います。